日本の情報社会化は1970年代以降急速に進み、コンピュータによる情報処理の高速化と多様な通信メディアの発達によって、高度な情報社会が実現されつつあります。日本の情報化における特徴の1つは、日本語が1バイトのアルファベットと違い、2バイトを必要とすることです。これはコンピュータ内で情報を処理する際にメモリーを多く必要とするため、ソフトウェアの開発では多くの労力を必要とします。一方日本ではトロンという基本ソフトが開発され、すべての情報処理システムをこのトロンで統一する計画もあります。トロンは国際的にも注目され、国際規格の通信言語の1つとして採用されています。
日本の大都市における通勤電車は、混雑がひどいことでは世界的に有名です。混雑解消のために路線を複々線化したり、車両を改造してドアを増やしたりしていますが、根本的な改善にはなりません。特に東京は、人口が集中し過ぎるのが地価高騰と通勤ラッシュの原因であるとされ、遷都論も具体的に検討されています。東京で電車に乗るコツは、ラッシュ時間を避けることでしょう。
日本は鉄道が極めて発達しているため、アメリカと比較すると乗用車の所有台数は5分の1です。通勤も鉄道を利用する人が圧倒的に多く、また便利です。従って、車を持っている人はレジャーに利用することが多く、正月や夏休みあるいはゴールデンウィークなどには各地の高速道路が渋滞します。自然回帰の風潮からか、最近はスポーツカーよりは4WDなどのRV車に人気があります。
日本は現在世界一の長寿国です。他方で出生率は年々低下し、高齢化社会になりつつあります。全人口に占める65歳以上の比率は、1970年には7.1%(9.9%)でしたが1990年には12%(12.7%)にまで上昇しています(カッコ内はアメリカ)。先進国では同様の傾向があるとはいえ、アメリカと比較すると高齢化のスピードは早まっています。さらに第2次大戦後の「団塊の世代」があと15年足らずで60歳を迎えると、心配されるのが「年金」の問題です。そのときは若い人々が多額の年金資金を支払わなければ、高齢者への年金支給ができなくなるのです。そのため年金の加入を拒否する人が出るなど、今から論議が盛んです。
日本には古来長寿を願い、また祝う数々の風習がありました。そのため、おめでたいものの象徴には長寿に関係したものが多いのです。「鶴は千年、亀は万年」といって長寿の象徴であり、海老は尾が曲がっているためやはり長寿の象徴です。長寿を喜び合うために、一定の年齢に達するごとにお祝いをします。最初に長寿を祝うのは60歳になったときで、この歳を「還暦」といいます。自分の生まれた干支に還った、という意味です。この日には子供や孫が集まって家族全員で還暦を祝います。60歳の次には70、77、80、88、90、99、108歳と続きます。それぞれに故事や歳を表わす文字に関係した意味を持っています。
現代の日本の結婚式は、伝統的な部分と現代的な部分が混在して、さまざまな形式で行われています。
仲介者である仲人が男女を引き合わせる見合い。婚約成立の証として両家が金品を贈り合う結納。婚礼の際に新郎新婦が三つ組の盃を順番に使って、交互に神酒を飲む三三九度の儀式。これらは伝統的なものです。専門の式場で神道、仏教、キリスト教などの作法に従って夫婦の誓いをしたり、新婚旅行に出かけたりするのは、比較的新しい習慣です。
結婚式には儀式と披露宴という2つの要素があり、披露宴は大勢の知人を招いて、ホテルなどで盛大に行われます。
女性の高学歴化や社会進出に伴い、日本人の平均初婚年齢は高くなっています。こうした傾向は、出生率の低下の原因の1つになっています。
日本人古来の死生観によれば、人の一生は死後においても一定期間連続しています。しかも死後の霊は生前と変わらぬ人格を持ち、子孫から供応を受け、やがて神になって子孫を守護すると考えられていました。近親者が死ぬと遺族は死後49日間は喪中といって心身を清浄に保ちます。その後1年、7年と一定期間ごとに死者の供養をし、33年か50年が過ぎて初めて死者は神になって先祖の仲間入りすると考えられていました。中世以降は仏教の影響が強くなり、現代の典型的な葬式は、死者に対して僧に読経をしてもらい、翌日には通夜を行い、その後告別式をして死者に別れを告げ、遺体は火葬の後、墓地に埋葬されます。