宗教の信者の数

日本人が信仰する宗教は神道仏教とに大別されます。しかし現代日本では、「結婚式は神式で、葬式は仏式で」というように、神道も仏教も信仰するというよりは、生活の中に深く根を下ろした「習慣」という側面が強くなってきました。




神道

神道は日本古来の宗教であり、日本人の自然観と先祖崇拝の念がその中核をなしています。地上の森羅万象は神々によって生み出され、神々の司るところとされ、すべての自然には神が宿るとされます。山や木は御神体となることが多く、鳥居しめ縄でそこが神域であることを表します。普通は神社を建てそこに神が宿る御神体を安置します。神道は日本人の感性の基礎をなしていますが、現在の日本人は、神道に信仰心を抱くというより文化的アイデンティティーを感じる人が大部分だといえるでしょう。 神道は一方で、天皇制を宗教的に支えたものであり、今でも天皇家の宗教として古いしきたりを残しています。




神社

神社は神道の神をまつった建物です。入口には神域を示す鳥居があり、神をまつった本殿(神殿)といくつかの付属の施設から成っています。神社の本殿は高床式になっており、屋根は一般に茅や檜の皮でふいてあります。 正月はどの神社も初詣の参拝客でにぎわいます。そのほかに、赤ちゃんが生まれたときお宮参りに行ったり、七五三を祝って参拝したり、祈願するためにお参りをしたりと、たとえ神道の信者ではなくても、神社は日本人にとって縁の深い場所なのです。




神主

神主は、神社で神事に仕える人です。供え物をしたり、祝詞をあげたりして、神に仕えます。参拝に来た人々にお祓いをしたり、結婚式をとり行ったりします。  一方、神社の経営にかかわることも神主の仕事です。おみくじお守り、縁起物の売上やさい銭の計算などは、すべて神主の監督下で行われるのです。




鳥居

鳥居は神社の参道の入口にあり、神のいる聖域であることを表す神道のシンボルとなっています。もとは雄鳥を神社に奉納するときの止まり木でした。2本の柱の上に2本の横木が取り付けられています。日本全国どこにでも見られます。鳥居を見たら、その奥には神社か、神の宿るほこらがあると考えていいでしょう。




おみくじ

おみくじは、神社に祈願して物事の吉凶を占うためのくじです。総合的な運勢には大吉・中吉・吉・小吉・凶などがあり、ほかに学問、商売、縁談、勝負事など、いろいろな項目ごとに運勢が記されています。 正月には多くの人が初詣に行き、おみくじを引くのを楽しみにしています。しかし、本当に自分の運勢を知るためにおみくじを引くというよりは、軽い遊び感覚で引くことの方が多いようです。おみくじは細長い紙に運勢が書かれているので、読んだあとはふつう木に結びつけ、祈願の成就を願います。




お守り

お守りは、幸運を呼び入れ、邪悪を追い払うといわれているもので、小さな木片や紙片に神の名や祈願文、寺社名などが書き込まれています。ふつうは神社で売っています。そのご利益は、交通安全、合格、商売繁盛、無病息災、安産など、さまざまです。 お守りには、お守り袋に入れて身につけたり、車の中につるしたりするものと、家の中に置いたり、柱や門戸に貼りつけたりするものとがあります。旅に出たり危険な仕事をしなければならない家族や恋人に贈って、安全や健康を祈ることも、一般に行われています。




さい銭

さい銭は、神社に参拝したときに捧げるお金です。たいていの寺社にはさい銭箱があり、参拝客はそこに随意の金額のさい銭を投げ入れて祈願をしたり、あるいは祈願成就のお礼をしたりします。似た言葉に「喜んで捨てる」という意味の「喜捨」があります。これは寺社や困っている人に進んで金銭を差し上げるという意味で、必ずしもさい銭箱に入れるものではありません。




絵馬

絵馬は、上部が屋根の形をした板に馬などの絵が描かれたもので、願をかけるときや、願い事がかなったときに寺社に奉納します。特に受験の合格祈願に多く使われます。古代日本には、願い事をするとき馬を献上する風習がありましたが、後に、馬の絵の描かれた絵馬を奉納するように変わったのです。現在は馬以外の絵のものもあります。




宮参り

赤ちゃんが生まれて30日ほどたったとき、初めて神社に連れて行ってお参りすることを、宮参りといいます。 かつて宮参りは、赤ちゃんが神社の氏子となり、社会の一員となるための最初の手続きとして、重要な行事でした。しかし、現在では形式的に祝うという色合いが強くなっているようです。