憲法

日本では、明治時代(1868〜1912)に憲法の制定や国会の開設を求める自由民権運動が起こり、1889年に大日本帝国憲法が制定されました。しかしこの憲法では主権は天皇にあり、人権を尊重する近代憲法とはいえないものでした。

現行の日本国憲法は、敗戦直後の1946年、アメリカの要請のもとに制定されました。主権は国民にあり、天皇は日本国の象徴であるとする象徴天皇制と、軍隊の保持や国の交戦権を認めない恒久平和主義が大きな特徴です。しかし、憲法は政治状況によって都合のいいように解釈され、現実には自衛隊という軍隊が存在するなどの矛盾を抱えており、憲法自体を見直そうとする動きも出始めています。




三権分立

国家権力を行政・立法・司法に分けて、互いに牽制させることで権力の濫用を防止しようとする三権分立の制度は、日本でも採用されています。現行の日本国憲法でそうであるだけではなく、明治時代(1868〜1912)の大日本帝国憲法下でも三権は分立していました。しかし、行政部が一部の司法権を有していたり、天皇の統治権が三権の上位に設定されていたりしていたため、不完全なものでした。

三権分立の形態は、非常に厳密なアメリカ型と、比較的ゆるやかなイギリス型がありますが、日本はイギリスに似た議院内閣制をとっているため、アメリカほど厳格な三権分立制度にはなっていません。




内閣

内閣は国の行政全般を担当します。国内行政、外交、条約の締結、法律案や予算の作成、最高裁判所の長官の任命などが主な仕事となります。

日本では議院内閣制がとられているため、国会が国会議員の中から総理大臣を指名し、総理大臣が他の国務大臣を任命します。国務大臣は20名以内で、その過半数が国会議員でなければなりません。

衆議院は内閣不信任案を提出することができ、これが可決された場合は、内閣は総辞職するか、あるいは衆議院を解散して、国民の意思を問うことになります。




国会

国会は衆議院と参議院の2院からなる国家の最高機関であり、唯一の立法機関です。日本は議院内閣制であるため、総理大臣を指名するのも国会です。また、内閣が作成した国家予算の審議と議決も行います。

どちらの議院の議員も国民の直接選挙によって選出され、任期は衆議院議員が4年、参議院議員は6年です。参議院では3年ごとに議員の半数が改選されます。

衆議院は任期も短く、解散もあるので、国民の意思をより強く反映するものとして、参議院より強い権限が与えられています。




選挙

明治時代(1868〜1912)には、選挙権は一定額以上の税金を納めている25歳以上の成人男子のみに与えられていました。1925年には成人男子すべてに選挙権を与える男子普通選挙法が成立しましたが、女性に選挙権が認められたのは、第2次世界大戦後のことです。現在では憲法によって、20歳以上の成年者による普通選挙が保障されており、被選挙権は公職選挙法によって、衆議院議員と都道府県知事が30歳以上、それ以外は25歳以上になると与えられます。

近年では、たび重なる汚職などにより国民の政治不信が高まったため、政権交代がしやすいように、中選挙区制から小選挙区制へと選挙制度が改められました。




政治改革

1955年以降1993年まで、日本の政治は自由民主党がほぼ政権を独占してきました。その間、高度経済成長政策により、日本は戦後の荒廃から立ち直り奇跡的な復興を遂げました。一方、1党が政権を独占してきたために政界・官界・財界が癒着し、汚職がはびこるようになったのです。

1993年、これに対する国民の批判が強まると、自民党から分裂した新党と他の野党とが連合を組み、選挙で勝利して連立内閣を組織しました。この内閣の下で選挙制度改革、政治献金の規制を内容とする政治改革が実行されました。このような動きは、冷戦が終結し、世界が新しい秩序を模索して激しく動いている状況に対応しています。