羽根つき

羽根つきは正月に女の子がするゲームで、バドミントンに似ています。羽子板という、美しい絵の描かれた木製のラケットを使って、羽根(羽を付けた小さな玉) を打ち合うのです。羽子板には、布で人物の絵を刺繍したものもあり、こちらは美しい置物として人気があります。 羽根つきには晴れ着を着て行い、打ち損じた人は顔を墨で一筆塗られるというルールもあります。着物 姿の女の子が羽根つきに興じる姿は、かつては正月の風物詩の1つでした。しかし都市化が進んで遊び場が激減したり、時代の流れとともに子供の遊びのスタイルも変化したことなどから、最近ではあまり見られなくなりました。




凧揚げ

日本の凧は四角形が多く、竹の骨に紙を張り、表面に武士や歌舞伎役者の絵を描いたり文字を書いたりします。凧揚げはかつては子供の成長を祝い、将来の多幸を祈って行われていましたが、今は伝統的な正月の遊びとして親しまれています。凧揚げ大会は正月以外にも各地で行われ、1辺が数メートルから10メートル以上の大凧を揚げたり、凧同士を空中で喧嘩させたりする行事もあります。




カルタ

「カルタ」という言葉は、ポルトガル語の carta が語源といわれています。カルタはトランプのような長方形の札に絵や文字が描かれています。遊ぶときは、1人が読み札を読み、それに合う絵札をほかの人が競い合って取り、最も多く取った人が勝ちとなります。代表的なものにはことわざを網羅したいろはガルタや短歌を描いた歌ガルタなどがあります。現代では主として正月に遊びます。




百人一首

通常は藤原定家の撰による『小倉百人一首』のことをさします。百人一首は平安時代(794〜1185)の歌人を中心に、鎌倉時代(1185〜1333)初期までの優れた歌人の和歌を1首ずつ、合わせて100首選び出したもので、江戸時代(1603〜1867)以後、歌ガルタとして広く行き渡りました。歌の内容は恋歌が43首と圧倒的に多く、次に四季の歌が32首あります。作者は男性が79人、女性が21人で、恋愛感情や自然や季節に対する想いを日本人独特の繊細な表現で表しており、古典文学の代表的作品としても名高いものとなっています。また、正月には欠かせない遊びの1つでもあります。




すごろく

室内ゲームの1つで、盤すごろくと絵すごろくがあります。前者は2人で行います。木盤に駒石を15個並べ、筒に入れた2個の賽を交互に振り出し、目の数だけ駒石を進めるもので、早く敵陣に入れた方が勝ちです。一方、後者はいくつにも区切られた絵が描かれた1枚の紙を使い、数人で遊びます。賽を1つ振り、目の数だけ「振り出し」から進み、早く「上がり」に着いた人が勝ちとなるのです。




福笑い

正月によく行われるゲームです。お多福という女性の顔の輪郭を描いた紙と、眉、目、鼻、口、耳の形に切り抜いた紙片とが組み合わされたもので、1人が目隠しをして、目鼻などを輪郭の上に並べて顔を作るのです。勘に頼って行うため、出来上がりが滑稽な顔立ちになるところに福笑いの面白さがあります。




折り紙

正方形の紙をのりやはさみを使わずに折るだけで、鳥や金魚、かぶとなどさまざまなものの形を表現する技法、遊戯です。日本の伝統芸術の1つですが、中でも鶴は折り紙細工の傑作として広く認められています。この鶴を千羽折り、糸でつなぎ合わせたものを千羽鶴といい、病気見舞いなどで早期快癒の祈りをこめて贈ります。 アメリカではオッペンハイマー主宰のザ・フレンズ・オリガミ・オブ・アメリカが有名ですが、イギリスにはブリティッシュ・オリガミ・ソサエティがあり、イタリア、ベルギー、オランダなどにも折り紙協会があります。今や、折り紙は各国で広く愛好されるようになっています。




こま

こまは、何世紀もの間、子供に最も人気のある遊び道具の1つでした。多くは丸い木製の胴に心棒を貫き、これを中心として回転させます。素材は木のほかに竹、貝、鉄などがあり、手やひもで回転させ、単独で回したりほかのこまとぶつけたりして遊びます。形はさまざまで、胴に穴が開けてあって回すと音が出るものもあります。また、糸の上を渡らせるなど、伝統的な曲芸にもよく使われます。 もとは中国から朝鮮半島の高麗経由で8世紀に伝来したもので、これが「こま」の名前の由来ともなっています。初めは宮廷や貴族の遊びでしたが、江戸時代(1603〜1867)に一般に広まり、次第に子供の遊びとなりました。




あやとり

あやとりは女の子の伝統的な遊びで、輪にした糸を両手首や指先にかけて橋、、川などのさまざまな形を作り出していきます。 1人で両手の指で操作しながら作り出すやり方と、2人で受け渡しながら互いにやりとりをし、形を変えていくやり方とがあります。外国でも、あやとりに類する遊びは各地で見られます。




竹馬

2本の竹ざおにそれぞれ適当な高さの足掛かりを付けたものを馬になぞらえて乗り、竹の上の部分を握って歩行する子供の遊び道具です。古くは葉のついた竹を適当な長さに切り、その根元の方に手綱代わりのひもを付けたものを馬に見立て、またがって遊んでいました。これが変化して後の竹馬となったのです。今ではあまり見られなくなりましたが、子供のバランス感覚を養うために授業の一環として取り入れている学校もあります。また、北欧では夏至の日の行事の1つとして、竹馬と同じような木製の馬遊びが行われています。