ふすまは、畳の部屋を仕切ったり、押し入れの戸として使ったりします。裏表には、和紙の下張りの上に厚い紙が張られ、この紙の上に美しい模様や絵が描かれているので、インテリアとしても優れています。部屋の雰囲気を変えるには、このふすま紙を張り替えればいいのです。障子と違って採光は考えられていません。間仕切りとしての機能とデザインの美しさが、ふすまの特徴でしょう。
かわらは日本家屋の屋根に使われるもので、7世紀ごろに中国から伝わりました。現在は粘土やセメントを主な原料としています。かわらを使った屋根は「かわらぶき」といいます。使用する箇所に応じて、さまざまな形のものがあります。鬼がわらは主に鬼の形をしており、魔よけの意味で用いられています。
風鈴は、ガラスや金属、陶器でできた小さな鈴で、主に夏の間、家の軒先などに釣り下げます。鈴の下方には、短冊とよばれる長方形の紙片が付いており、ここには日本の古い詩や歌が書かれています。短冊が風を受けると鈴が鳴ります。湿気が多くてむし暑い日本の夏ですが、風鈴が風に搖れる音は、日本人にとっては一服の清涼剤なのです。
こたつは、日本人の「畳の上に座る生活」にマッチした暖房器具です。木製のテーブルを布団で覆い、中に火のついた炭が入っている陶器を入れておきます。すると内部が温まるので、腰まで布団で覆って座ると体が温まります。現在では炭ではなく、テーブルの裏面にある電気ヒーターで温めます。西洋の暖炉のように、日本では冬に、このこたつを囲んで家族がくつろぐのです。
火鉢は日本古来の暖房器具です。陶器や木、金属でできています。中に灰を入れて炭火をおこし、手をかざして温めたり、部屋を暖めたりします。灰の中に、五徳という輪状の台を置き、上にやかんをのせると、お湯を沸かすこともできます。しかし、生活様式の変化などにより、現在の一般家庭からはほとんど姿を消してしまっています。
いろりは煙突のない暖炉に似ています。部屋の中央の床を四角く掘り、まきを燃料にして、そこで火をたくのです。大きさは、90センチ四方か180センチ四方です。中央には、天井から自在かぎというかぎがつるされ、鍋や鉄びんを下げることもできます。昔はいろりを囲んで食事をするなど、一家だんらんの場でしたが、今では、田舎に古くからある農家などでしか見られません。
そろばんは計算に使う道具で、中国から伝わりました。5個ないし7個の玉をさした棒が何本も長方形の枠の中にはめ込んであり、その玉を動かして計算します。現在は電卓に押され気味ですが、そろばんを学習すると暗算に強くなることから、そろばん塾も多数存在しています。また、そろばんの検定試験もあります。
うちわは細く割った竹を広げて骨組みにし、紙を張ったもので、千年以上も前に中国から伝わりました。暑い夏に、あおいで風を送り、涼を得ます。店名や商品名をうちわに刷り込んで、宣伝用に使うこともあります。浴衣を着てうちわであおぐ姿は、夏の風物詩の1つとなっています。
扇子は折りたたみ式のうちわといえます。うちわが中国伝来であるのに対し、扇子は日本で発明されました。あおいで風を起こし、涼をとるのに使われるほか、日本舞踊や落語には欠かせない小道具でもあります。扇子を広げた形は、次第に栄えていくことを象徴する「末広がり」であるため、祝い事の小道具や、記念品に使われたりもします。
箸は、食事をするときに食物をはさむ2本の棒で、古代中国から伝わりました。日本では、食事のときはほとんど箸を使います。漆を塗った木や竹、またはプラスチック製のものが多いのですが、中には象牙製の高級品もあります。来客用、あるいは飲食店で出される箸は、割り箸という使い捨ての白木の箸です。幼少時に両親から箸の使い方を習うため、大部分の日本人は箸を上手に使えるのです。